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Vol. 193 オークランド住宅価格の動向
VOL.193 2015年3月16日 ───────────────────────
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皆さま、こんにちは。
現在世界一周ヨットレースのボルボ・オーシャンレースに参戦中のヨット
がオークランドに寄港しています。
City of Sailsと呼ばれるここオークランドでは、今大会のヨット寄港中に
レースやヨットに関するいろいろなイベントが催されていました。
先週末にはオークランド湾内一周のレースが行われたので見に行ってきま
したが、20mもある6艇のヨットが一斉にスタートを切り、風向きによって
はものすごい角度で傾いたりと、間近で見ると大迫力でした。
今後このレースは南米から北米、そしてヨーロッパへと進む予定です。
それでは本日のメルマガをお届けいたします。
(た)
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今日のメルマガラインナップ
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1. オークランド住宅価格の動向
2. はじめてのNZ体験記
「KIWIとの生活 買い物編 食べ物」
3. 税務コラム ニホンの税金、セカイの税金
「第四回 日本の法人税は高いのか?その3」
4. ファイナンス
〜 NZ準備銀行、今回も政策金利を据え置き 〜
5. ご案内:いま注目される、海外相続の必要性について
6. 移住会員さま/NZコラム
リトルフォレストB&Bさんのニュージーランドコラム
「Walking Track」
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1. オークランド住宅価格の動向
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先月のNZ全体の平均住宅価格は498,614ドル(4,550万円)で、オークラン
ドの住宅価格に関しては、786,106ドル(7,150万)もありました。
(QV:政府機関調べ)
しかもこの3年で、オークランドに関しては40%以上も価格が上昇している
のです。
これは家を持っていない人にとっては、非常に厳しい状況ですね。人口450
万人のNZでは、年間5万人の移民を受け入れており、現在も人口が増え続け、
こちらが家の価格が高騰している要因のひとつとなっているのです。
この問題に対して政府は最初の家を購入する家族のために、30万ドル台の
買い求めやすい住宅の建設計画や、海外居住者が購入する場合のキャピタ
ルゲインタックスの導入などを検討し、住宅高騰に歯止めをかける動きを
見せています。
まだまだ郊外には土地が余っており、特にオークランドは縦に土地が伸び
ているので、比較的安全な北部のエリアでは多くの人が居住できるアパー
トメントの開発などが進んでいます。
今後のNZの住宅価格の動向が気になるところですが、住宅価格は今後もこ
のまま上がり続けるという説もあれば、一方でアメリカの経済学者と人口
統計学者が予測した数値によると、あと数年で30%以上住宅価格が下落する
という説もあります。
より住みやすい暮らしのために、オークランドの住宅バブルも少し落ち着
いて欲しいものです。
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2. はじめてのNZ体験記
「KIWIとの生活 買い物編 食べ物」
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いろんな物の値段が高いニュージーランド。そのせいか、KIWIには節約上
手が多いような気がします。例えば、ホームステイファミリーとスーパー
に買い物に行ったとき、初めて見るフェイジョアというフルーツに興味津々
で、1袋9ドルと少し高めだけど買ってみようと手を伸ばすと、『そんな高
いもの!買わなくていいわよ。うちで栽培しているからそれを食べたらい
いわ。』と止められました。
そう、各家庭には必ずといっていいほど庭があり、そこで何かしら果物や
野菜を育てているのです。私のホームステイ先ではフェイジョア、レモン、
オレンジ、瓜、ほうれん草、ニンジン、ネギ…等、様々な果物や野菜が植
えられており、毎日庭でとれた野菜が食卓を賑わせていました。
ニュージーランドは多雨で日照時間の長い気候のため、植物がよく育つの
です。そのため、スーパーで買うのはもっぱら肉や魚、お米など家で作れ
ないものだけで、買うと高いちょっとした野菜や果物はすべて自家栽培で
まかなっていました。
一人暮らしになった今、スーパーのレシートを眺めながら、自家栽培が家
計の大きな助けとなることを実感します。
しかしながら、最初は、ニュージーランドのスーパーで売られているもの
はなんでもかんでも高いように思われたのですが、野菜や果物の価格には
一つルールがあるようでした。例えば、ナスの価格。こちらでは、おそら
くベイナスの種類の大きなナスが1本○ドルという形で売られています。
これが6月の冬の時期は1本8ドルほどしました。1人暮らしだと1本で2食分
はありそうな大きさですが、それにしても高い。しかし、9月頃になると4
ドル/本、12月頃になると2ドル/本と、ナスの収穫期である夏に近づくにつ
れてどんどん安くなっていきました。その他の野菜や果物も『NOW SEASON』
の文字が出ているものはとても安く売られています。12月にもなるとスイ
カは1個5ドルで買えるほど。『旬のものは安く、旬でないものは高く』こ
れが、スーパーが価格を決める際のルールのようです。
得てして、旬の食物というのは、その時期に人の体に必要な栄養素を多く
含んでいるため健康にも良い。何がいつ旬なのか知識が乏しい私でも、価
格を見れば分かるうえに安いので最近では買い物をするたびに「親切だな〜」
とさえ思うようになったのでした。
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3. 税務コラム ニホンの税金、セカイの税金
「第四回 日本の法人税は高いのか?その3」
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こんにちは!ニュージーランドで国際税務コンサルタントをしているJATコ
ンサルティング代表 内山直己です。この場をお借りして税金に関するお話
しをさせていただいています。
前回及び前々回のメルマガでは、法人税をテーマにしたと思います。今回
はその続きです。
前回は、アベノミクスの法人税減税の狙いは二つあると言われていること。
1.国内企業の競争力を加速させて余裕資金を投資させる思惑と、2.海外企業
を低法人税率で誘致し、日本市場を活性化させることへの期待値があるこ
とをご紹介しました。
そして,日本には赤字企業が非常に多いこと、更に、名だたる大企業は税務
プランを駆使して、低い税率で税金を納めている現実を見ると1.の根拠が
怪しくなってくるが、2.の海外企業の誘致に関する効果の程はどうでしょ
うか?との問いかけで前回は終了しました。
それでは、アベノミクスが目指している20%台という法人税率は諸外国と比
較してみるとどうでしょうか。
アジア諸国と比較してみますと、マレーシア、ベトナム、中国、インドネ
シアが25%、お隣の韓国が24.2%、 シンガポールと台湾が17%となっていま
す。
どうですか?現状の日本の法人税率約40%がいかに突出しているかがわかる
と同時に、20%台の法人税率がびっくりするような低税率なわけではないこ
とがはっきりわかります。つまり、安倍政権が税率を20%台までに下げたと
ころで、ようやく他のアジア諸国と勝負できる土俵に乗ることができるだ
けなのです。法人税目的でわざわざ日本に来てくれるようなインセンティ
ブが働くような税率ではないわけです。
安倍政権もアベノミクスの効果が思ったほどでなく、成長戦略もこれといっ
たものがないので苦しいのはわかりますが、法人税減税の経済効果から何
かを期待するのは少々無理があると言わざるをえません。
さて、3回に渡ってお送りしました法人税編は今回までで、次回は、最近話
題の出国税に関する考察を行う予定です。
今日はこれくらいにしておきますね。それでは!
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4. ファイナンス
〜 NZ準備銀行、今回も政策金利を据え置き 〜
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NZ準備銀行は、3月12日、政策金利を3.5%に据え置くとともに、弱いインフ
レ動向を踏まえ、当面は金利据え置きの継続が見込まれるとの認識を示し
ました。
ウィーラー総裁は会合終了後、「将来の金利調整は、新たに発表される経
済データ次第となろう」と説明しましたが、準備銀行は、インフレ率が1-3
月にゼロまで下がり、今後2年間にわたり目標の2%を下回ったとしても、
2017年の早い時期まで金利据え置きが続くことを予想しているようです。
世界の一部の中央銀行は今年に入って利下げを実施していますが、ウィー
ラー総裁はNZの2015年成長率が3%と見込まれる一方、オークランドで住宅
バブルの兆候が見られることを考慮し、利下げに消極的な様子です。
準備銀行は原油値下がりに直ちに反応するのは適切ではないとしながらも、
インフレ期待の低下が価格設定に及ぼす影響を「注視している」と表明。
「インフレ期待が大きく下がれば、より景気支援的な金融政策が正当化さ
れよう」と述べました。
また、現在のNZドル高については、NZ準備銀行が正当化できず持続不可能
なほど高く「かなりの調整が必要」との認識を再度示しています。
NZドルは、年内の利上げが予想される米国と、金融緩和の継続が予想され
る日本の金融政策の方向性の違いなどを背景に、対米ドルで軟調ながら、
対円では底堅い推移となっています。
今後、NZのインフレ率がさらに低下するなどして、金融政策が利下げに向
かう場合や、米国の利上げが市場予想に反し速いペースで進む場合は、NZ
ドルは短期的に軟調となる可能性がありますが、NZの金利水準は他の主要
先進国と比べて魅力的な水準にあり、日本との金利差も継続すると見られ
ることに加え、乳製品価格が回復基調にあることなどから、NZドルは対円
で底堅く推移するものと期待され、今後1年間のNZドルの対円相場の想定範
囲は、1NZドル=87.0〜98.0円と予想されます。
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5. ご案内:いま注目される、海外相続の必要性について
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2008年にいわゆるリーマンショックで端を発した世界的金融危機と続く経
済停滞。そんな中で起こった東日本大震災の日本経済への計りがたいダメー
ジは、今後の日本の経済復興がどれほど険しい道なのかを日本国民にいみ
じくも知らしめることになりました。
これからの日本政府は「震災復興」という言葉だけを利用して、あらゆる
角度から国民に負担を課していくことは目に見えて明らかです。
それに先立って2010年、すでに2011年度の税制改革法案の中で政府は「所
得税増税」「相続税増税」「消費税増税」等の非常に大きな税制改正を通
す予定であることを発表していました。
震災後の対策に右往左往する中国会審議が延期されているものもあります
が、近い将来必ず国民の負担がさらに増大する方向に政治が舵取りされて
いくのは間違いありません。
その中でもとくに相続税の基礎控除が引き下げられました。
「5000万+相続人毎1000万」だったものが、「3000万+相続人毎600万」に
引き下げられています。さらに死亡保険の非課税枠を縮小して相当な増税
を予定しています。
相続税はスイス・スウェーデン・イタリア・カナダ・シンガポール・タイ・
マレーシア・オーストラリア・ニュージーランドなど廃止している国も多
く、これから廃止に向けて動いている国も増える中で、「死者に鞭打つ」
時代遅れの税金でありながら、日本では裕福な層から効率的に税金を徴収
できるシステムとしてますます強化しようとしているのです。
子供たちのために必死で働き蓄えた資産、すでに所得の段階で納税してい
る資産への再課税が一層厳しくなり、原発の健康不安は増大し、そしてな
により国(政府)に対する信頼が喪失している今の日本。日本人として、
1人の親として、未来を担う世代へいかに資産を残せるのかー今こそ、世
界を視野に入れた相続対策に踏み出す時です。
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6. 移住会員さま/NZコラム
リトルフォレストB&Bさんのニュージーランドコラム
「Walking Track」
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ニュージーランドのトレッキングと言えば、5日かけて歩く南島のミルフォー
ドサウンドが有名ですが、北島のオークランドにも日帰りで楽しめるトレッ
キングコースがいっぱいあります。管理された公園内のWalking Track以外
にも40のコースがあります。
詳しくは下記サイトにて見ることができます。
http://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/tracks-and-walks/
また、オークランド周辺にはRegional Parkが34あり、ひとつの公園にはだ
いたい3つ以上のWalking Trackがあります。ベビーカーを押して歩けるく
らい整備されたものから、トレッキングシューズが必要なくらいのハード
なものまでいろいろ。
それぞれのコースはわかりやすく色分けされています。
Walking Trackには一定の間隔で立てられたポールがあり、自分が選んだ
コースの色のポールに沿って歩いていくようになっているので、ガイドな
くとも安心して歩けるようになっています。
それぞれのRegional Parkの様子は下記サイトで見ることができます。
http://regionalparks.aucklandcouncil.govt.nz/parks
どのWalking Trackを歩いても、必要最低限でありながら充分な設備と整備
には感心してしまうのですが、もっと感心してしまうことは、この整備の
ほとんどがボランティアの手によるものだということです。どの公園も、
毎週または毎月、決まった曜日にボランティアによる整備をしており、と
きにはかなりの労働にもかかわらず、一定の人数が集まって整備をしてい
ます。
この国にはボランティアによって成り立っている団体が多い印象がありま
す。例えば、ホスピスは無料で利用できるのですが、何故そんなことがで
きるかと言うと、施設で働く数人の事務員以外はすべてボランティアによっ
てなされているからです。入居者のかたと関わる人、食事を作る人、お皿
を洗う人、病院へ付き添う人、ホスピスショップで中古品を売る人、皆、
ボランティアさんです。それぞれが負担にならない時間、頻度で関わって
いるとのこと。素晴らしいことですよね。
資本主義の世の中では労働はお金と交換されるわけですが、人は自分が心
からこうあってほしいと思える物事のためなら、純粋に貢献したいという
気持ちを持つものだと思います。それが自然な形で成立しているニュージー
ランド。このままずっと続いてほしいと願わずにいられません。
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■リトルフォレストB&Bさんのニュージーランドコラムバックナンバー
「遊ぶこと、楽しむこと」
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「Secondhand ShopとUpcycle」
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「Foragingが楽しい季節になってきました」
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<編集部より>
次回の移住メルマガは3月30日の配信となります。
どうぞお楽しみに!
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