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Vol. 221 厳しさを増す日本の財政状況と、個人での対策
VOL.221 2016年5月9日 ───────────────────────
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皆さま、こんにちは。
ここオークンランドでは赤や黄色に色づいた木々を見かけることが多くな
り、秋らしくなってきた感じはあります。
今年は例年より気温が高めと言われていますので、その影響なのかこの時
期でもさほど雨も降らず、日差しも暖かい気持ち良い季節となっています。
郊外に行くと紅葉もきれいになっていると思いますので、足を延ばして紅
葉を見に行ってみるのもいいかもしれませんね。
それでは本日のメルマガをお届けいたします。
(た)
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今日のメルマガラインナップ
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1. 厳しさを増す日本の財政状況と、個人での対策
2. 税務コラム ニホンの税金、セカイの税金
「第29回: パナマ文書 Part 1」
3. ファイナンス
〜 NZ準備銀行、政策金利を2.25%に据え置き 〜
4. ご案内:いま注目される、海外相続の必要性について
5. 移住会員さま/NZコラム
T’s Remyさんのニュージーランドコラム
〜 ニュージーランドの秋の味覚 〜
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1. 厳しさを増す日本の財政状況と、個人での対策
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日本の負債額は、2015年3月末で1053兆円を超えました。これは「国民一人
当たり830万円の借金を抱えている」という計算になります(出所:日本経
済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL08HI4_Y5A500C1000000/)。
この金額は税収15‾16年分に相当しますが、当然のことながら解決方法は不
明で、人口が減り始めた日本においては改善の見込みすら立っていません。
これについては財務省 http://www.mof.go.jp/zaisei/matome/thinkzaisei09.html
も「最悪の水準になっています」と明言しています。
そのような中、政府は
2015年7月 出国税(海外に持ち出す資産に課税)
2015年10月 マイナンバー制度
2016年3月 財産財務調書(骨董品を含める全ての資産を申告する義務、資産
家対象)
2017年 共通報告基準(個人の世界中の資産を把握、一元管理するしくみ)
と、次々と新しい税制の導入を進めております。
加えて昨今は海外送金が非常に難しくなってきており、送金時にはマイナ
ンバーおよび送金理由を申告することが求められています。 先日も「自
分の海外の口座に200万円インターネットで送金したところ、銀行から電話
がかかってきて送金理由を申告させられた」という事例を聞きましたが、
パナマ文書の一件もあり、今後は「マネーロンダリング防止」の名目で、
海外送金や個人の資産運用に対する政府の監視が更に難しくなると予測さ
れています。「自分の資産であるのに自由に動かせない」というのは何と
も解せない現象です。
2016年1月末には金利もマイナスに転じ、今後の日本はどのように進んで行
くのかますます不明慮になる中、「可能なうちに資産を海外に分散させて
おきたい」と、海外での投資や不動産購入を考える方々が増えております。
ニュージーランドへの投資は、
・金利2.25%、不動産価格上昇率14%(オークランド、2015年1〜12月)など、
好条件が揃っている
・適格投資先に投資することで、金利を得ながらNZの永住権申請も可能
・永住権取得者には、ほぼ全ての社会保障が適用される
・税法上の居住者となると、日本では課税対象にならない(諸条件あり)
・相続税0のニュージーランドで海外相続の可能性がでてくる
など、多くのメリット、様々な新しい道への可能性をもたらしてくれます。
ニュージーランドでの投資だけでなく、現地への移住やビザについての最
新情報がお知りになりたい方は、どうぞイーストウィンドまでお問い合わ
せください。
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2. 税務コラム ニホンの税金、セカイの税金
「第29回: パナマ文書 Part 1」
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こんにちは!国際税務コンサルタントのJATコンサルティング代表 内山直
己です。この場をお借りして税金に関するお話しをさせていただいていま
す。
さて、本日はグローバルにホットな話題であるパナマ文書をトピックにお
届けいたします。
まずは、下記の記事からの抜粋をご覧ください。
「世界的な報道機関グループが3日、パナマの法律事務所から漏洩した大量
の機密文書に基づく記事を公表した。記事によると、その「パナマ文書」
は、国際的な政治家や経営者、セレブの一部が資産隠しや税金逃れのため
に不適切な金融取引に関わっていると指摘。さらに、グローバルな金融シ
ステムの腐敗に関する問題を提起した。ただ、名指しされた企業や人物の
多くは、法はいっさい破っていないと断言した。」
(2016年4月6日付け東洋経済オンラインより)
この記事だけでなく世界中の報道期間が一斉に取り上げているパナマ文書、
みなさんもかなり興味を惹かれているのではないでしょうか?
これほどの注目を世界中から浴びている要因は「タックスヘイブン」とい
う何とも怪しげな場所を舞台としていること、名だたる世界のビッグネー
ムがプレイヤーに名前を連ねていることなどに尽きるかと思います。
また、日頃は自信満々で余裕綽々のグローバルリーダーたちが、今回の事
件でかなり稚拙な対応しかできていないのも、この事件の話題性に拍車を
かけています。
例えば、ロシアのプーチン大統領。プーチン大統領の個人名はパナマ文書
には登場していませんが、プーチンサークルという名の組織名は登場。そ
の組織のキープレーヤーのひとりがプーチン大統領の親友と言われる人物
で、ロシア商業銀行から2,000億円の融資を引き出し、海外送金を行った事
実があると報道されています。プーチン大統領はこの件に関して、この友
人は海外で楽器を購入してその利益をロシア国内に寄付しているとのこと。
しかし、楽器を買うのに2,000億円を使うとの説明は不自然極まるものです。
英国のキャメロン首相は、タックスヘイブンに資産はないと言い切った後
に、かつては保有していたが後に売却したことや、父親がタックスヘイブ
ンでファンドを所有していたことなど、全面的に関与を否定した後に修正
コメントを発表するなど、かなりお粗末な対応をすることとなってしまい
ました。
中国の習近平国家主席は、習近平氏の義兄がパナマ文書に名を連ねていま
す。しかし、中国は国家の性格上、この件に関してはノーコメントを貫き、
中国国内での報道もなされていないと聞いています。
他には、サウジアラビアの国王やシリアの大統領、マレーシアの首相など
の名前を見つけることができるのですが、どうも見当たらないのが米国の
ビッグネーム。あまりにも米国の要人が無風のため、今回のパナマ文書の
黒幕が実は米国なのではないのか?との憶測も乱れ飛んでいます。
この謎の真相がわかる日が来るかどうかはともかく、私はかなりの確率で
アメリカが絡んでいるのはないかと思っています。でも、この続きは次回
にしましょう。
今日はこれくらいにしておきますね。ではまた!
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3. ファイナンス
〜 NZ準備銀行、政策金利を2.25%に据え置き 〜
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4月28日、NZ準備銀行は定例の金融政策委員会で、政策金利であるオフィ
シャル・キャッシュ・レート(OCR)を2.25%に据え置く決定を行いま
した。
準備銀行総裁は「将来の平均インフレ率が目標レンジの中央付近で確実に
安定するよう、追加政策緩和が必要となる可能性がある」と述べて、据え
置きを実施。一部の市場参加者が利下げを予想していたため、NZドルは
一時的に上昇しました。
NZ準備銀行は3月に予想外の利下げに踏み切り、インフレ率が準備銀行
の目標レンジである1−3%を下回る限り追加緩和余地が存在する状況で
す。しかし その一方で、借り入れコストをさらに下げれば住宅市場の過熱
を一段と煽るのではないかと懸念している可能性があり、国内経済におけ
る物価上昇要因が徐々に強まる中でインフレが進行すると予想されていま
す。
準備銀行の経済見通しには「多くの不透明要因」があるとし、特に中国な
ど世界経済の成長見通しは依然不透明との見方を示しています。一方、国
内の主要リスクは、酪農セクターの低迷、期待インフレ率の低下、移民の
純増が続く可能性、住宅市場への圧力に関連していると説明しました。
懸念される国内動産市況の動向については「オークランドで上昇の兆しが
ある」としつつも、「市況の高止まりは供給不足によるもの」として低金
利を通じて供給を下支えする姿勢を見せています。
NZドルについては、コモディティー(農業資源など)輸出価格の低さを
踏まえると、適切な水準よりも高い状態が続いていると指摘。「貿易セク
ターの支援とインフレ押し上げに向けて、NZドルの下落が望ましい」と
し、NZドル相場は「商品市況の弱さを勘案すれば適性水準に比べて高止
まりしている」、「インフレ動向と輸出産業振興のためにはNZドル安が
望ましい」との考えを依然示しています。
準備銀行が、輸出の落ち込みからNZドル高を強く懸念している点も考慮し、
今後もNZドルは上値の重い展開が予想されます。
3年ぶりの円高水準の現在、NZドル投資のタイミングをお見逃しなく!
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4. ご案内:いま注目される、海外相続の必要性について
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2008年にいわゆるリーマンショックで端を発した世界的金融危機と続く経
済停滞。そんな中で起こった東日本大震災の日本経済への計りがたいダメー
ジは、今後の日本の経済復興がどれほど険しい道なのかを日本国民にいみ
じくも知らしめることになりました。
これからの日本政府は「震災復興」という言葉だけを利用して、あらゆる
角度から国民に負担を課していくことは目に見えて明らかです。
それに先立って2010年、すでに2011年度の税制改革法案の中で政府は「所
得税増税」「相続税増税」「消費税増税」等の非常に大きな税制改正を通
す予定であることを発表していました。
震災後の対策に右往左往する中国会審議が延期されているものもあります
が、近い将来必ず国民の負担がさらに増大する方向に政治が舵取りされて
いくのは間違いありません。
その中でもとくに相続税の基礎控除が引き下げられました。
「5000万+相続人毎1000万」だったものが、「3000万+相続人毎600万」に
引き下げられています。さらに死亡保険の非課税枠を縮小して相当な増税
を予定しています。
相続税はスイス・スウェーデン・イタリア・カナダ・シンガポール・タイ・
マレーシア・オーストラリア・ニュージーランドなど廃止している国も多
く、これから廃止に向けて動いている国も増える中で、「死者に鞭打つ」
時代遅れの税金でありながら、日本では裕福な層から効率的に税金を徴収
できるシステムとしてますます強化しようとしているのです。
子供たちのために必死で働き蓄えた資産、すでに所得の段階で納税してい
る資産への再課税が一層厳しくなり、原発の健康不安は増大し、そしてな
により国(政府)に対する信頼が喪失している今の日本。日本人として、
1人の親として、未来を担う世代へいかに資産を残せるのかー今こそ、世
界を視野に入れた相続対策に踏み出す時です。
海外相続、相続対策について詳しく資料を元にご案内させていただきます。
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5. 移住会員さま/NZコラム
T’s Remyさんのニュージーランドコラム
〜 ニュージーランドの秋の味覚 〜
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日本が春らしくなると、こちらニュージーランドは秋が深まってきます。
2月から始まった新学年の1学期が終わり、4月の中旬から2週間ほどのスクー
ルホリデーがありました。秋らしいことをしたいと、みんなで栗拾いに出
かけました。
ニュージーランドの人たちにとって栗はあまり馴染みのないものらしく、
好んで食べるのは日本人をはじめとするアジア人、そしてヨーロッパの人
たちで、多くは輸出されているそうです。
2年前にも栗拾いに行ったことがあったのですが、そのときは虫食いや農薬っ
ぽい臭いや味が気になりました。
そこで今回は、オーガニックの栗を探してみたのです。
オークランドから車で約50Km。最後の10Kmほどは舗装されていない砂利道
を通ってたどり着いた先は一般のお宅。一般のお宅といっても、町を離れ
ると敷地がヘクタール単位のお宅は当たり前です。
ブッシュに囲まれた大きな敷地の一角に、大きな栗の木々がありました。
地元の人たちに販売しているだけの、貴重な栗。
自然そのままのその栗は、今までに見たこともないほど大きく虫食いがほ
とんどなく、本当に立派なものでした。オーガニックというよりは、自然
栽培の栗です。
自然の調和の中で育まれた、栗。大きく、立派にするために、人工的な
「農薬・肥料」は必要ないのです。土の中にはきっと、たくさんの微生物
や生き物たちが自然の絶妙なバランスの中で生きてくれています。
まさにその自然の恵みは、感動的でした。
子供たちも大喜びで「来年、必ずまた来ようね。」と約束しながら帰って
きました。栗ごはん、焼き栗、モンブランなど、とっても美味しくいただ
きました。
そして、秋の味覚といえばもうひとつ。ニュージーランドの「いくら」で
す。
いくらを食べる習慣がないこちらの人たちはその価値を知らずに捨ててい
たそうですが、今では小さな瓶詰のいくらが高値で販売されているのを見
かけます。
でもやっぱり、たっぷりと、プチプチした醤油のいくら漬けが恋しかった
のです。
そう思っていたら今回、先週地元のスーパーマーケットの魚売り場で「い
くら」が量り売りされていたのを見つけました。100g約150円ほど。家に
帰って卵巣膜を取り除き、醤油漬けにしました。
たくさん買って冷凍でもしておこうと今週行ってみたら、もう販売されて
いませんでした。残念。。
このような「いくら」も、ほんの限られた期間にしか手に入らない、秋の
味覚。
「栗」も「いくら」も、海外で生活をしながらも地元の新鮮なものが手に
入る喜びは大きいものです。
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■ T’s Remyさんのニュージーランドコラムバックナンバー:
「ニュージーランドの梅」
https://eastwind.co.nz/mailmagazine/index.php?vol=217
「誰も害さない・気持ちが良い・効果は抜群!」
https://eastwind.co.nz/mailmagazine/index.php?vol=213
「こちらニュージーランドは今、春」
https://eastwind.co.nz/mailmagazine/index.php?vol=207
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<編集部より>
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どうぞお楽しみに!
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